Wineryワイナリー紹介

HOME  >  ワイナリー&ワイン  >  ドメーヌ・ド・ラ・ヴィエイユ・ジュリアンヌ (コート・デュ・ローヌ地方)

コート・デュ・ローヌ

ドメーヌ・ド・ラ・ヴィエイユ・ジュリアンヌ

ワイナリー

フランス東南部のリヨンからアヴィニョンまで南に約200kmにわたって続くローヌ河の両岸をコート・デュ・ローヌ地方と呼びます。南北に長いため南部と北部ではワインの性格も異なりますが、フランスが誇る優秀なワインを産出する地方です。ドメーヌ・ド・ラ・ヴィエイユ・ジュリアンヌは、ローマ時代の遺跡が多く残るアヴィニョンと、香水で有名なオランジュの中間に位置する、コート・デュ・ローヌ地方南部シャトーヌフ・デュ・パプ地区にあるワイナリーです。

産地の特徴
コート・デュ・ローヌ地方南部は地中海性気候で、ミストラル(ローヌ渓谷を吹きぬける強い北風)の影響を受け、年間を通して非常に乾燥しています。畑は主に石灰岩質の瓦礫が混ざる赤粘土質土壌です。表土は砂利質の土壌であることが多く、日中は温かさを蓄え、夜間に熱を発散して果実の成熟を助けます。ドメーヌ・ド・ラ・ヴィエイユ・ジュリアンヌの畑は主に日差しに適した丘の中腹にあり、充分な日照量を得ることができます。

自然との対話から生まれる緻密なワイン!

収穫の時はいつも悩む。今日のブドウは良くても、明日のブドウはどうか分からない。今日か明日か・・・。ジャン=ポールは、自然と対峙しながら、連日奮闘しています。

ワインを一口飲んで10個感動します!
美味しいワインはたくさんあります。でも、心まで響いてくるほど美味しいワインは、本当に少ない。とても力強いけど、上品さを備えているから、強さを感じさせない優しい味わい。そんなワインを造れる人は、世界でもほんの一握りしかいない。その1人がこのジャン=ポールです!ジャン=ポールは、昔から有機栽培です。認定は受けていますが、自分から進んで登録したわけではありません。協会の方から「エコセール」を名乗りませんか?と頼んできたのです。感動するワインを造っていれば、向こうから色んな事や人がやって来ます。ジャン=ポール氏は言いました。『世の中に偶然など存在しません。すべてのことが必然です。』この一言が、人格、哲学、ワイン、ジャン=ポールのすべてを表現していると思います。

5代目ジャン=ポール・ドーマン氏の誕生と有機栽培

現オーナーのジャン=ポール氏がワイン造りに加わったのは、1991年のこと。当初から「良識ある栽培」をしたいと思っていた。それは最初から必ずしも有機栽培やビオディナミ農法を意味するものではなかった。むしろ、ある意味「普通」のワイン造りであり、実際祖父の世代には当たり前にしていたことだったからだ。ジャン=ポール氏は小さい頃からおじいちゃん子で、祖父のアルベール氏と一緒によく畑に出て遊んでいた。このアルベール氏が、土壌の仕事を非常に重んじている人だった。ジャン=ポール氏は一人っ子だったこともあり、幼い頃から、将来は自分がこのワイナリーを継ぐんだという気持ちを持っていた。そして、大きくなったらおじいちゃんのような栽培をしよう、と思っていたそうです。しかし、父の世代は違っていた。化学肥料なしでは収量が増やせない、多くの収量がなければ稼げない、収量を増やすことがそのままイコール収入増であり幸せなんだ、と信じ込まされた世代。そのため、ジャン=ポール氏が土を耕し堆肥を使い始めた頃、父親は賛成ではなかった。そんなことをしていると収穫量が下がり、採算が取れなくなる…と、何度も説得しようとしたそうです。しかしジャン=ポール氏の気持ちは変わらなかった。『美味しいワインを造るためには、美味しいブドウから。そして美味しいブドウを作るためには、ブドウ樹が元気でなければならない。そのためには、根が元気で、下に向かってしっかり伸びていなければならないと思った』化学肥料を土の上から撒くと、根は地表部分を横方向にしか広がらない。でも、肥料を撒かなければ、ブドウ樹は養分を求めて地中深くまで根を掘り下げる。やがてその太い根から細かい根がたくさん生えてきて、土中のミネラルを吸い込む。さらには、このような細かい根がたくさん張ることで、土中の微生物が活発になり、土そのものが生き返ってくる。こうしてブドウ畑は、次第に良い循環を取り戻していった。しかし、どれだけやってもどうしても根が下に入っていかない区画が2つだけあった。

ビオディナミ農法
有機栽培に手ごたえを感じつつあったジャン=ポール氏は、悩んでいた。同じように有機栽培をしているのに、なぜこの2つの区画でだけ、うまくいかないのか…。その時、ロワール地方の年配のブドウ栽培者から、ビオディナミ農法を試してみたらどうかという話を聞いた。ジャン=ポール氏はおじいちゃん子だったこともあり、お年寄りや年長者の話に熱心に耳を傾ける方だった。自分の経験だけでは決して分からない昔ながらの知恵の貴重性を、自然のうちに認識していたのかもしれない。ビオディナミとは、月や天体の動きが地球の植物に及ぼす影響を考慮しながら、自然が本来持っている力を直接引き出そうとする農法である。ジャン=ポール氏は2000年、問題の2区画でこのビオディナミ農法を実験的に行った。結果はすぐに現れた。有機農法を何年やっても下に伸びて行かなかった根が、ビオディナミを始めてたった2年で、硬い岩盤を突き破って、下に突き進んでいることがわかったのだ。確信を得た彼は、2002年から徐々に区画を増やし、2004年にはすべての区画をビオディナミ農法に切り替えた。

まだ20年・・・。
今でもジャン=ポール氏はこう言う。『自分にはまだ20年のキャリアしかない。ワイン造りは1年に1度しかできないから、たった20回だけの経験だ』と。ワイン造りにおいて、人が1人で実際に経験できることは、あまりにも少ないということをよく知っている。だからこそジャン=ポール氏にとって、先代が学び伝えてきたものは大切な知恵であり、伝統は意味があるからこそ代々受け継がれてきた貴重な遺産なのだ。さらに、次の世代のことも考えている。例えば現在、敷地としては33haのブドウ畑を有しているが、実際にブドウが植わっているのは28haである。その差の5haは、休ませている土地だ。1970年代には、ブドウ畑は抜いた後、同じ年にすぐ次の株が植えられていた。しかしこれでは畑が疲れてしまう。実際とても状態の悪い畑が5haあった。ジャン=ポール氏はこの5haのブドウ樹を抜き、今現在は穀類やマメ類の植物を植えて、10年間ほど休ませている。当然、これは自分自身の利益のためではない。10年間も休ませた後、新しい樹を植え、その株が良いブドウを実らせるまで、トータルで何十年もかかる話である。自分のためではなく、次の世代のため。ジャンポール氏は常に長期的な時間の中で、ワイン造りを考えているのだ。

★非常に繊細で細かい部分にまで注意を払える人物。仕事に貪欲で、自分の思っているワインを造るためには、妥協を許さない強さを兼ね備えている。それが、時には、フランスという社会では、ぶつかることもあるかもしれない。特に、蔵で働く人々との人間関係には、難しいことが発生することもある。しかし、それでも、自分のワインはこれだ!という追求者の姿が、ワインに表現され、ダイヤモンドのような輝きを放っている。もう少し抜くところが出てくれば、もっと気楽なはずなのにと思うのは、老婆心というものかもしれない。これが、ジャン=ポールのスタイルなのだから。

前のページに戻る

TEL 03-3754-0404